こんにちは、KOKONOEの水谷翔です。
今日こんなツイートをしました。
学ぶ時はつまみ食いではなく自らのアップデートの習慣を持つ圧倒的に専門性が高い方から学ぶ方が費用対効果が間違いなく高いと思います????時間のロスも避けることができ、知識に加え成果を上げる秘訣を肌感覚で学ぶことが出来ると感じます。「一流と接せよ」は成功者の格言で多いですよね。
-- 水谷翔(Shou Mizutani) (@shou_mizutani) January 26, 2020
先日「田舎暮らし×飲食店」の成功のためにどうすればいいか?
と起業をお考えの方から相談を受けました。
私達自身、まだまだ向上を目指している未熟な状況ですが、よそ様からご相談を頂けるというのは光栄なことなので、少しでもお役に立てればと思い、リアルなお話しさせていただきました。
そこで、ふとした瞬間に出てきた言葉。
「事業を成功させたいのでしたら、事業を圧倒的に成功している人と直に交わったり、そういうグループや起業家の知り合いとの関係を築かれると良いと思います。大きな刺激を受けていると、How toは勝手に決まっていくのではないでしょうか」
マウントな発言で恐縮だったのですが、販売方法と計画立案はこれから、営業や集客イベント運営のご経験もをお持ちでないということでしたので。
アクションする際、その分野の成功者の並外れたエネルギーに触れることが先決かと思います^^
自分で話してアレなのですが、安易な方向に流れないために大事なことだと考えています。
成功をしていく方は、同じくらい挫折や苦悩の経験をしている方が多いです。
一筋縄ではいかないことを身体で知っています。
成功したい気持ちが強ければ、酸いも甘いも経験しているタフな人達との時間を大切にした方が良いと思うんですよね。
借り物のビジョンや熱意のない行動が通用しませんから(笑)。
すぐに見抜かれるんですよね。
鬼のように成果を出されている方の前で雄弁に話すものなら
「で?」
と言われて、ヘンな汗が出てきて「あ、スイマセン....(泣きそう)」
みたいな。
昔の世間知らずの自分がイタイ(笑)。
自分のエネルギーが低ければ、成功者に引き上げていただけます。
自分がアホだったとしても、熱意を持って接すれば成功者は懐が大きな方が多く、応えてくださろうとします。
その分、自分が相手に返せることを真剣に考えないといけない訳ですが、それを自分の頭で考えることも学びであり、生きた知恵になりますので^^
ところで、今回のブログのタイトルについてです。
農業のスキルアップのために信州大学大学院に入学して2年弱過ぎました。
今、修士論文制作の最後の最後を仕上げているところなのですが
行って本当に良かった!!と思っています。
なぜかと言えば
①ゲノム、微生物学の基礎と専門知識を学ぶことが出来た
②専門知識から農業現場で実践可能な着想を得ることができた
③自然界の現象を論理的・科学的に説明できる力がついてきた
④先端研究の具体的な事例や研究者の視点、アプローチを知ることが出来た(相当レア情報)
⑤研究社会のルールや暗黙知と濃密な人間関係を垣間見た
⑥権威性の高い科学雑誌(査読が厳しい)の論文を難儀をしながら読むうちに思考力が鍛えられた
⑦週1回の研究会(セミナー)でヒアリング力とプレゼン力を鍛えることができた(情報を的確かつ端的にインプット&アウトプット)
⑧文章力が高まった(コレは本当に財産)
⑨土壌微生物のメタゲノム解析(より正確には16S rRNAアンプリコンシーケンスと言います)を通じてコンピュータサイエンスと実験科学のコラボレーションの面白さを知ることができた
など、時間とお金と期待をはるかにこえる学びとご指導をいただいています。
「予め目的・目標・期待すべき成果を自分の中で明確に持っておくこと」が肝要だと思います。
大学院の入学を決めた時、「面白い!エッジの効いたアプローチ」「何かよくわからんけど結果を出してよ!」「言ってるコトが意味不明だけど応援するよ!」とポジティブな言葉に励まされました。
でも、実はポジティブな意見ばかりではありませんでした。
「大学院に今さら?行ってどうするんですか?お勉強が現場で役に立つとは.....」
というネガティブなご意見を頂戴することもありました。
勉強に「お」が付いているところにそこはかとない悪意を感じます(笑)。
その気持ちもわかりますが、、、
正直カチンとしました(笑)。
新しいこと、新しいやり方、新しい発展を目指す上で専門知識は不可欠だと思っている人間としては、ちょっと聞き流せないなーという感覚を持ちました。
これを頭の中で弁別しておかないと、アンバランスな思考に陥るリスクがありますよね^^;
世の中には独学のみで大きな成果を達成していく方々がいるのは十分に私も理解していて、そういう知人も少数いますが、稀な存在だと思っています。
天才的なセンスと能力があり、たぶん過去生があり得ないほど圧倒的な方です(いい加減な表現を...笑)。
私も現場が大事だと思っている人間です。
でも、現場の出来事を効果的かつ効率的に発展させていくためには専門知識は不可欠です。
例えば、KOKONOEは飲食業の行政許可をとらせて頂いていますが、食中毒の講習は必須で私も嫁も受講しました。
復習と自主学習もかなりしました。
専門知識が一切なければ、仮に現場で食中毒が発生した場合、原因が細菌なのか、化学物質なのか、まずわからないと思うんです。
KOKONOEは標高が1000m弱のため、標高の低い場所からお越しの場合、身体が慣れるまで何となくダルいという方もいます。その影響で免疫力が一時的に低下しているケースもあるかもしれません。
もし専門知識がなく不測の事態が発生した場合、正体不明の謎の現象に立ち向かう必要があり、私達もお客様も幸せになることはありません。
農業も同じなんです。
農業は実は人智が及ばないほどの自然界の複雑な環境変数を全て相手にする必要がありますが、専門知識を学べば学ぶほどギャップが埋まっていき成果が期待できる分野です。
私は人間学に昔からハマっていたこともあり、人間成長や自然界の変化に強い関心があり、遺伝学や微生物学の専門知識が面白くて仕方がなかったです。
己を知ることにつながるからです。
とは言え、農業現場、民泊、飲食業やネットコンテンツ構築作業と並行しての学びのため、勉強したいものの、どうしても時間に限りがあるのが歯がゆいところではありますが^^;
学業のモチベーションは、現場での専門知識の活用の手ごたえを感じていることと、自然界の観察眼が理論を学ぶごとにアップデートされていくので、この快感はプライスレスですね。
さらにはニュースやSNSの拡散記事でもよく目にする
・CRISPR-Cas9
・遺伝子組み換え技術と食の安全性
・ゲノム編集
・遺伝子治療とゲノム創薬
などの原理と構造の理解が深まり、技術面だけでなく社会・経済・政治との相関関係で考えることが出来るようになってきたことも大きいです。
世界の流れも。
しかし、未だイメージすることさえ困難なトピックも多々あります。
遺伝学やゲノム関係の基礎知識が無い状態でこれらのトピックをゼロから独学して構造理解をするのは非常に難しいと思います。
膨大な時間を要するのではないでしょうか。
独学のみだったら自分は「無理だなぁ...」と思います。
とは言っても、こんな難解なメカニズムを背景に持つ話題が毎日ニュースで飛び交っている現実。
感性、感覚だけでは全貌を理解するのは、ほぼ不可能です。
さらに苦しいのは、こういうケースです。
「誰それが〇〇をキケン!と言っているのでキケン!」という即物的な判断。
これが最もリスクが高いと思います。
自分の頭でやっぱりシッカリ考えた方が良いですよね。
実は私も以前「○○はキケン!」「▽▽が絶対に正しい!」と正義感振りかざし病(笑)にかかっていたのですが.....
今思い返すだけでもハズカシイ.....またもやヘンな汗が.....苦笑
穴があったら入りたい!
でも、一応そういう時でも、自分の頭でとりあえずは考えて納得し、体感覚でおおよそ間違いないだろうと思って発言するようにしていました。
SNS発信力が高い方が何らかの見解の投稿をした際のあまりにも即時的「シェアします!」の拡散現象。
本当に自分の頭で考えてその判断をされていますか?
と疑問になるケースも少なくありません。
確かに専門家のご見解で非常にタメになる内容がSNSにも多いです。
ただ、自分で思考する習慣がないと、知識がなかなか定着しませんし、イザという時に的確な判断ができないのではないでしょうか。
しかも、SNS拡散は時に事実からかけ離れたオーバーな見解も多いので注意が必要です。
さて、農業の視点です。
農業現場の話題なら
・納豆菌の液肥は効果的
・微生物の力を使って循環農法を目指す
・農業サステイナビリティには微生物に力を活かして
といった言葉はしょっちゅう目にしますが
・納豆菌は「何が なぜ どのように」機能するから効果的なのか?なぜ液肥である必要があるのか?
・微生物の力とは何か?代謝なのか?分解なのか?代謝物生合成なのか?遺伝子水平伝達による機能変化なのか?
・分解はどういうメカニズムで自然環境中の何を分解しているから循環と言えるのか?
・微生物を活かせばサステイナビリティを本当に実現できるのか?なぜ実現できると言えるのか?実現するために例えば1000㎡の圃場で戦略的にどういう処置をするのか?
・最も大切な問い「それは本当に効果があるのか?」
というように問いかけを具体的に深化させていく上で専門知識の学びが無いと苦しいのではと感じます。
専門知識がないと脳が快の方向を求めて感覚的に都合の良い見解に落ち着いてしまいがちだからです。
微生物学の専門知識を学ぶ前の自分がまさにこういう曖昧模糊とした雑魚的な思考状態でした(苦笑)。
今は沢山の学びの種まきを発芽させることが出来るよう大学院での専門知識のエッセンスをベースに独学と現場での深化を目指しています。
先日から昔を振り返った記事をいくつも書いていますが、ゾッとすることが多々ありますね(笑)。
でも、それらを素直に心で受け入れて認めて次に進むしかありません^^
これは実体験です。
WEBサイトやSNSでの情報発信にしても、何となくの感覚的かつ真偽のほどが定かではない独学の内容よりも、目的・目標を持って正式に学んだフレッシュな専門知識を発信した方が読み手によく届きます。
GoogleのSEOも事実に基づいた専門性が高い内容を好評価するいう話しは有名です。
結局アルゴリズム構築は元々は人がやっていることですから^^
専門性が高まることで信頼性も向上すると思います。
これはWEBだけでなく直接の場での会話でも同じことですよね。
メカニズムの「あぁ!なるほどね!」の理解に人は喜びを感じると思うんです。
喜びの感情と感性をシェアできる輪が広がり、質の高い機会、人間関係、サービス展開の仕方にも繋がっていきます。
これって個人におけるイノベーションだと思っています。
専門知識は個人のイノベーションの促進の上でも大切なんです。
なので、事業と学業の両立はとても大変なのですが、頑張ってやれるところまでやろうと思っています。
ダブルメジャー体制は今後もしばらく続くかと思いますので、お付き合いの程よろしくお願いいたします。
ところで、先日、知人と話しをしていて嬉しい一言を言われました。
「水谷さんが大学院での学びを楽しそうに話されているので、私も行くことにしました!」
めっちゃ嬉しかったですね。
その方は、既に高い専門知識を有されていてフリーランスで大きな成果を上げられています。
その業界では有名人です。
さらにアート関係の大学院の体系立てられた専門知識を習得されたら社会的にも圧倒的な存在になられるのでは^^
成果を上げる方は学びに積極的で貪欲なんですよね。すごい!
絶えざる学びによるアップデートをされている方々と人間関係を築いていくことも人生を豊かにする秘訣だと私は考えています^^
お互いに定期的に刺激し合えますから。
民泊ではお越しになる方とゆっくりお話しできる時間があるので、豊かな人間関係形成の上でサービスが縁の下の力持ちになってくれています。
やって良かった!
これからも一期一会を期待して。
ところで、現実問題として学びを得たくても大学院や専門学校に行けない方もいらっしゃると思います。
そんな方々に思考力強化と専門知識(微生物学)のオススメ書籍のご紹介です。
先日からブログで書いている哲学フレーム「何のために 何を どのように」の思考力をアップデートする際に学んだ書籍です。
私もまだまだ未熟なので昔読んだ本を再読しています。
学びのベースはやはり思考力の強化です。
そして思考力と文章力は相関関係が強いです。
ネットコンテンツ制作がかつてないほど成長産業になっている今、文章力の向上は必須ですよね。
文章力の向上は有益な仕事の機会の獲得にもつながります^^
それに優れた文章には人を動かす力がありますよね。
だから、私も向上を目指してブログを書いています。
「考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則」
「外資系コンサルティングファームのマッキンゼー&カンパニーで重宝されている書籍でオススメだよ」と現場重視の経営者の方に昔教えていただいた書籍です。
訳文がちょっと読みづらい部分もありますが、文章のピラミッド構造はとても参考になります。
『世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく』
同じくマッキンゼー&カンパニー出身者の方が書かれた問題解決のHow toを平易な言葉でわかりやすくまとめた書籍です。
学部生の頃、ロジックツリーを習得する時、一番最初に参考図書として読みました。
読みやすいのに得られることが大きく重宝しました。オススメです。
『類語大辞典』
以前、先輩農家さんから「KOKONOEブログ読んでるんだけど、語彙が豊富なのはどうして?」と聞かれました。
ボキャブラリーが豊富なんて自分で思ったことが無かったのですが、思考力を高めることを意識していた時期に言葉のレパートリーが多い方が良いだろうと思って類語辞典を好んで読んでいました。
辞典て読み物にするとメッチャ面白いですよね。
ちょっとした言い回しのパターンが増えると世界の見方が変わります^^
文学小説の傑作等からの例文が豊富でオススメです。心情豊かになります。
私が持っているのは、下記のものより一つ前のバージョンだと思います。
農業に携わっていたり微生物学にご興味がある方へ
『応用微生物学 第3版』
講義で使用されていた書籍です。
私は2回同じ講義を受けて理解定着を目指しました。
当代一級の微生物学者の方々が細分化している分野を体系的に書かれています。
難しい部分もありますが、基礎から書かれていて非常に面白いです。
論文を読む時などにも参考にしています。
『微生物の世界』
ビジュアルで微生物を知り学びたい方にオススメです。
万人向けの綺麗な写真集で微生物をテーマにしたものも出版されていますが、こちらは専門分野の方々が共同で編集した微生物写真集で内容も高品質です。
私は根圏微生物を本書を眺めてイメージを膨らませました。
『遺伝子図鑑』
国立遺伝学研究所がまとめた書籍です。
こちらも当代一流の研究者達が編纂しています。
ビジュアルが多いので遺伝学の概要をつかむために最適だと思います。
専門分野に興味を持つ高校生にも良いのではないでしょうか^^
医工学修士。信州大学大学院総合理工学研究科卒業。THE KOKONOEの経営と並行して修士課程に在籍し、先端生命科学の研鑽に励み学位を取得。植物優勢生育の条件を土壌微生物の比較ゲノム解析からアプローチし、学術と現場の両輪から探究。土づくりアドバイザー。ゴングパフォーマー。Sound Luxury 代表セラピスト。2021年より医療福祉専門学校にて鍼灸師の国家資格取得に向け研鑽に励む。
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