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コンフリーの葉2019/07/13

SUN AND MOON

2019/07/132019:07:13:21:42:41

コンフリーの葉

コンフリーというハーブをご存知でしょうか?

私がコンフリーを知ったのは、庭いじりで堆肥に最適のハーブということを聞いたのがきっかけです。

和名はヒレハリソウと言って、中世ヨーロッパでは食用としていたものらしいのですが、日本には明治時代に上陸し、家畜の飼料や食用として利用されていたそうです。

しかし、厚生労働省は2004年からコンフリーを食品として販売することを禁じ、摂取も控えるよう呼びかけています。

時代が変われば、人の体質や耐性も変わるということなのかもしれません。

そんなちょっと危険そうな印象のコンフリー。

実は、周りを見渡すと結構生えていることに散歩中気づきました。

IMG_5963.JPG

↑これがコンフリーです。見覚えありませんか?


コンフリーの効能とは?


その昔、ハーブに興味を持ち、少しだけ勉強をしたことがあります。

その時、ハーブを抽出するやり方を知り、オイルインフューズや、アルコールでチンキを作る方法を学びました。

ハーブの中の油溶性成分は油でないと抽出できないですし、逆に水溶性成分はアルコールで抽出するという理にかなったやり方です。

コンフリーもオイルで葉を抽出し軟膏を作るやり方や、根でチンキを作る方法があるのだそうです。

昔は「骨接ぎ」と呼ばれていたことから、長い間、骨折の治療に効くと思われていたことがわかります。最近の科学研究で、コンフリーのアルカロイド成分が肝障害を起こす可能性が指摘されたため、英国では2002年から内服が禁止になりました。オーストラリアなどの国々では、ホメオパシーのレメディとしての内服のみ許可されています。外用の軟膏やマッサージオイルは今も販売されています。

引用:ジェニー・ハーディング「ハーブ図鑑」より

ホメオパシーとしては、内服可能なようです。

主な作用は、抗炎症作用・殺菌作用・皮膚軟化作用があるそうです。

そして、効能は概ね以下になります。

●打撲、捻挫には、葉の浸剤を浸したもので冷湿布すれば、腫れを和らげます。

●骨折には、葉の浸剤を冷やしたもので冷湿布をすれば、腫れと痛みを和らげます。

●火傷には、軟膏か、葉の浸剤を冷やしたものを塗布すれば、炎症を和らげます。

骨折にも外的に利用できるのは面白いです。


コンフリーの実際の薬効は?


散歩の度にコンフリーを見ていたせいでしょうか。

試してみたい!といつも思ってしまいました。

幸か不幸か、、、それに引き寄せられたのか、、、業務中に右小指の下を打撲しました。。。><

たいしたことないと思っていたのですが、数時間後には、だんだん痛みが増し、腫れが少し出てきました。うっすら青あざのようになっています。

打撲.jpg

↑小指の下が打撲箇所です。

このチャンスを生かすべく、庭に生えているコンフリーの葉を取ってきました。

浸剤を作る時間もないので、今回は、乳鉢でペーストにしました。

すりつぶし.jpg

↑ペーストにしていますが、特に匂いもなく、癖のない印象です。昔の人は、天ぷらなどの食用にしていたのもわかる気がします。食べやすそうです。

貼り付け中.jpg

↑ペースト状にしたコンフリーを患部に直接貼り付けました。

湿布中.jpg

↑ペーストを密着させ、動きにくくするために食品用ラップでぐるぐる巻きにしました。

この状態で、約1時間。片付けなど作業をしたあと、ラップを外し、ペーストを洗い流しました。

湿布後.jpg

↑青あざがひどくなったように見えますが、この緑色はペーストの色です。皮膚と毛穴に入り込んでしまい、落ちにくかったです。

そして、ちょっとわかりづらいのですが、腫れは引きました!

さらに、何よりも痛みが和らいでる!というか、痛みが引きました。

今回、あくまでも私の経験ですが、痛みと腫れによかったです。

ハーブは自然のもの、体に良いという印象があります。
それは、植物は自分を守るための毒を含め、生存のために自分で作り出している成分のおかげです。

いわゆる西洋医学の薬と違う点は、天然由来のものであり、1つで複数の成分を持つという点です。
漢方も同じですね。

西洋医学の薬は「魔法の弾丸」と言われたように即効性のあるものですが、ハーブや漢方は穏やかに全体を整えていくというのが一般的な考え方です。

しかし、自然由来だからといって、植物の持つ毒性は計り知れません。

トリカブトや毒キノコは天然成分だからといって、穏やかではなく、劇性があり、命を奪うものでもあります。

利用する場合は、取り扱いに十分注意し、必要であれば、ベテランの方や保健所に相談してくださいね♫

自然の恵みに感謝✨

(参考文献:ジェニー・ハーディング 「ハーブ図鑑」)

(参考サイト:Wikipedia)

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THE KOKONOEシェフ 水谷 江希

THE KOKONOEシェフ水谷 江希

小中高をシンガポール・アメリカで過ごし、絵画修復士となるため奨学金を得てシカゴ美術館附属美術大学に合格。両親の都合で帰国し、筑波大学に入学。卒業後、外資系メーカーに入社し、プロダクトデザイナーとして働く。その後食の世界へと転身し、料理教室の開催・講師業を務める。2020年、シェ・パニースへインターンシップのため渡米。料理研鑽に励み、現在に至る

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